マターポートは、アメリカテキサス州のベンチャー企業Matterport社製のデジタルツインを活用した3Dスキャンカメラであり、撮影した空間データは、Matterport社の映像編集技術のAI処理によってブラウザから簡単に高クオリティーなVRを体験できます。
Matterportサンプル3Dビュー
カメラ:iPhone11Pro
機材:Matterport AXIS+TRIPOD
クラウド:Matterport
場所:大分県別府『神和苑』
個人旅行で撮影した3Dですが、手持ちのiPhoneで撮影できるるので、個人利用には、Matterport AXISがおすすめです!
マターポートの仕組み
3Dスキャン技術
マターポートは、特殊なカメラやセンサーを使用して物件や空間を撮影し、そのデータを元に精密な3Dモデルを生成します。このモデルは、物件や場所の外観やレイアウトをリアルな形で再現することができます。
撮影データのAI処理
Matterport社のクラウド処理されたバーチャル3Dモデル空間は、4K高画質で閲覧することができ、ブラウザから物件内部や場所の各部屋を360度のパノラマビューで見ることができます。ユーザーは、マウスやタッチ操作を使って自由に視点を変えることができます。
マターポートPro3と2の違いは?
実際に両方の機器を使用して、Pro3がLiDARを搭載したことにより、屋外撮影が可能になったことが最も大きいアップデートだと感じています。
Matterport Pro3は、LiDAR搭載したことにより、屋外施設の撮影も可能となりました。更に、操作性やデザイン性もPro2よりアップグレードしています。
マターポート2と3の仕様比較表を以下にまとめました。どちらも使用した感想としては、1箇所あたりの撮影間隔が広くなり、撮影後のエラーもほとんどなくなり、Pro3の方がはるかに作業効率があがりました。
バッテリーに関しては、どちらも1日作業していて交換したことはないです!
比較項目 | Matterport pro3 | Matterport pro2 |
---|---|---|
測距技術 | LiDAR | 赤外線 |
屋外撮影 | 〇 | × |
スキャン速度 | 20s/箇所未満 | 30s/箇所 |
最大撮影距離 | 約100m | 約4.5m |
精度 | ±20mm@10m | ±54mm@5m |
深度センサーの解像度 | 10万点/秒 150万点/スキャン | フレーム全体を 一度にキャプチャ |
画像解像度 | 134.2メガピクセル | |
重量 | 2.2kg | 3.5kg |
IP保護等級 | IP43 | – |
詳細は各販売代理店にお問い合わせください
マターポートのクラウド料金設定
マターポートで撮影したデータは、クラウドサーバーで保管されます。ユーザーのクラウド料金は、マターポートで撮影したデータ空間(スペース)の保管数で料金プランが設定されています。2023年8月現在、1スペースあたり、200ショット以下といった条件があったりと料金プランが難しいです。
マターポートを購入した初めのクラウド契約は、20スペース使用可能な「Professionalプラン」から契約がおすすめです。
Free、Starterプランは、Matterport Pro3、Pro2、Pro2 Lite、Pro Camera、またはLeica BLK360 G1で作成されたSpaceをアップロードすることができないのでご注意ください
スペースとスキャン数 | ||||
プラン | Free | Strater | Profesional | Business |
価格(円/年) | 0 | 14,400~ | 84,000 | 420,000 |
スペース数 | 1 | 5~20 | 20~150 | 100~300 |
アクセス数(人) | 2 | 3 | 10 | 50 |
マターポートの導入事例
ホテル・不動産業界
ホテル・不動産業界では、物件の内部や外観を実際に訪れる前に、Matterportを使用した仮想ツアーを提供することで遠隔地にいる顧客が物件の雰囲気やレイアウトを詳しく共有するため活用さています。
最近では、マターポートを導入したホテルが増えてきており、公式サイトにマターポート空間をよく見かけるようになりました。
建設業界
建設プロジェクトの進捗状況を記録するためや建物内や商業施設を3Dスキャナーで撮影し、空間で保管するために活用されています。
工程管理
定期的に3Dスキャンを行い、工事の進行具合を正確に捉えることで、プロジェクトの監視やコラボレーションが容易になります。
デジタルアーカイブ
老朽化され廃墟となった建物を生きた存在として残すために、最新の技術を駆使し、建物そのものの空間を記録します。
イベント・観光
イベント会場や観光地の3Dモデルを作成して、オンライン上で展示や案内を行うため活用さています。
世界遺産・重要文化財のVRツアー
世界遺産に選定されている「白川郷」や重要文化財の「彦根城西の丸三重櫓及び続き櫓」など、様々な観光施設や文化財にもマターポートが導入されています。
車の展示
車のVRショールームとして、マターポートで撮影した空間を店舗公式サイトに掲載し活用されています。店舗に行かなくとも車の展示を仮想ツアーで体験でき、車両の詳細などは仮想ツアー内のタグから情報を確認できます。
まとめ
マターポートは、物理空間を仮想的に体験する手段として、さまざまな業界で革命をもたらしています。その技術は継続的に進化しており、物凄い勢いで、新たな用途や機能が追加され活用さています。
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